特集 子どもの性別違和とセクシュアルマイノリティ
3.性別違和をもつ子どもへのホルモン療法(二次性徴抑制療法と成人へのトランジション)
堀 友博
1
1岐阜大学大学院医学系研究科小児科学
キーワード:
性別違和
,
性同一性障害
,
思春期
,
二次性徴抑制療法
,
ゴナドトロピン放出ホルモンアゴニスト
Keyword:
性別違和
,
性同一性障害
,
思春期
,
二次性徴抑制療法
,
ゴナドトロピン放出ホルモンアゴニスト
pp.21-29
発行日 2022年1月1日
Published Date 2022/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000002036
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性別違和の思春期例に二次性徴抑制療法を施行することにより当事者が得られるメリットとして,二次性徴の進行に伴って悪化する身体的違和感の緩和,性に関してさまざまな選択肢を検討するための時間的猶予の確保,望む性として通用する外見が得られやすい点などが挙げられる.本稿では,性別違和の子どもに対するゴナドトロピン放出ホルモンアゴニスト(GnRHa)による二次性徴抑制療法と成人期に向けて望む性の性ホルモン治療へのトランジションについて,治療・管理プロトコールを概説する.また,骨密度の低下や妊孕性の障害など懸念される副作用や,医療提供体制を含む社会的・経済的に解決すべき今後の課題などについても述べる.
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