特集 重症心身障害・神経筋疾患の呼吸管理
1.生活の質を考えた呼吸管理とは?
緒方 健一
1
1医療法人おがた会おがた小児科・内科医院
キーワード:
長期人工呼吸療養児
,
扁桃体
,
気道クリアランス法
,
エアリーク容認換気法
Keyword:
長期人工呼吸療養児
,
扁桃体
,
気道クリアランス法
,
エアリーク容認換気法
pp.1299-1304
発行日 2021年10月1日
Published Date 2021/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001933
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小児の長期人工呼吸管理では,救命ための呼吸管理(=急性期の呼吸管理)に加え,よりよく生きるための呼吸管理の視点が必要と考える.成長過程にある小児では,呼吸不全という障がいが,多くの二次的障害を引き起こす.成長期においては,命をつなぐためとはいえ気管切開により声をあきらめ,移動制限や活動制限などによる長期にわたる社会活動や教育を受ける機会の減少を避けるべきである.1990年に在宅人工呼吸療法の診療報酬が認められて30年以上経った.小児の長期人工呼吸管理では,「死なない呼吸管理」から「よりよく生きるための呼吸管理」へ,「人工呼吸器と呼吸中枢の特性」を考慮した長期人工呼吸管理を提案したい1).
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