特集 子どものコモンな微徴候・微症状
皮膚・爪
22.にきび
西岡 和恵
1
,
小泉 明子
1
,
瀧田 祐子
1
,
高旗 博昭
2
1ジョイ皮ふ科クリニック
2山口赤十字病院皮膚科
キーワード:
思春期にきび
,
面皰
,
鑑別診断
,
アダパレン
,
過酸化ベンゾイル
Keyword:
思春期にきび
,
面皰
,
鑑別診断
,
アダパレン
,
過酸化ベンゾイル
pp.1097-1101
発行日 2021年9月20日
Published Date 2021/9/20
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001884
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にきび(痤瘡)は,皮脂腺の慢性炎症性疾患であり,ステロイド痤瘡などの薬剤性痤瘡,新生児痤瘡,夏季痤瘡,化粧品痤瘡などもあるが1),ここで扱うにきびは,成長に伴い思春期のホルモン分泌の変化により生じる思春期痤瘡である.谷崎ら2)のアンケートによる疫学的調査では罹患経験者の割合は小学6年生では36.2%,中学生で82.0%であり,発症年齢は最も低いもので7歳,平均発症年齢は男性13.3歳,女性で12.7歳であった.以前は成長の過程で生じる生理的な変化として治療を求めて来院することは少なかったが,近年では初期症状の段階で診断や治療を求めて来院する患児が増加している.洗顔指導などの生活指導で軽快する初期の段階であれば経過をみることも可能だが,にきびに対する治療は近年大きく変化し病状に応じた治療の選択肢が多数となり,早期に治療しにきび痕で悩むことを避けるのを目標とする時代となっている.
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