特集 小児の人工呼吸とECMO
7.ECMO管理に起因する生体侵襲の病態解明と予後改善に向けた研究開発の現状
壹岐 陽一
1
,
若林 健二
1
1東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科生体集中管理学分野
キーワード:
ECMO
,
バイオマテリアル
,
凝固障害
,
多臓器不全
,
トランスレーショナルリサーチ
Keyword:
ECMO
,
バイオマテリアル
,
凝固障害
,
多臓器不全
,
トランスレーショナルリサーチ
pp.807-814
発行日 2021年8月1日
Published Date 2021/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001810
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ECMOは集中治療に必須の治療機器として確立しているが,ECMO患者の予後には大きな改善の余地がある.ECMO自体に起因する出血性/血栓性合併症や多臓器不全は,患者予後不良の一因となっており,その解決のために生体適合性の高い機器の開発研究や,患者管理方法の検証が進んでいる.ECMO機器や管理方法に関する質の高い臨床試験の実現に向けては,患者集約化やアカデミアを軸とした多施設共同研究の枠組みの強化に加え,すぐれたトランスレーショナルリサーチを通して理論基盤となる概念実証を得ることが重要である.
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