特集 小児輸液revisited―“いつもの輸液” を見直そう
Ⅱ 各論
5.脱水
三浦 健一郎
1
,
服部 元史
1
1東京女子医科大学腎臓小児科
キーワード:
脱水
,
経口補水療法
,
経静脈輸液
,
等張液
,
低張液
Keyword:
脱水
,
経口補水療法
,
経静脈輸液
,
等張液
,
低張液
pp.136-140
発行日 2021年2月1日
Published Date 2021/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001627
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脱水に対する輸液では,まず脱水の有無を含め,その程度を評価することが重要である.問診および理学所見(眼窩陥凹,皮膚ツルゴール,毛細血管再充満時間,呼吸パターンなど)から水分喪失割合を推定する.軽症および中等症では経口補水療法を検討する.経口補水療法が不可能または重症脱水の場合は経静脈輸液を行う.重症脱水に対しては乳酸リンゲル液または生理食塩水を20mL/kg/時で1~4時間輸液する.輸液開始前に必ず電解質や血糖測定のための採血を行い,治療へのフィードバックや病態の再評価を行う.血清Na異常を認めた場合は血清および尿電解質を経時的にモニタリングすることが重要である.
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