特集 小児診療ガイドラインのダイジェスト解説&プログレス
消化器
41.クローン病
福岡 智哉
1
,
田尻 仁
2
1大阪大学大学院医学系研究科小児科学
2大阪急性期・総合医療センター臨床研究支援センター
キーワード:
クローン病
,
小児クローン病治療指針(2019年)
Keyword:
クローン病
,
小児クローン病治療指針(2019年)
pp.727-733
発行日 2020年4月20日
Published Date 2020/4/20
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001313
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クローン病は,潰瘍性大腸炎とともに原因不明の難治性の炎症性腸疾患であり,根本的な治療法はいまだ見出されていない.小児クローン病では病変範囲が成人と比較してより広範かつ重症であるとされている.また,思春期に発症する患者が多いため,成長の評価を行いながら治療を選択する必要があり,同時に心理的問題にも配慮を行う必要があるという小児特有の一面もある.現在の世界の標準治療として,ECCO(European Crohn’s and Colitis Organization)/ESPGHAN(European Society of Pediatric Gastroenterology,Hepatology,and nutrition)が2014年に報告した小児クローン病ガイドライン1)が活用されている.本邦においては2013年にコンセンサスステートメントに基づく小児クローン病ガイドライン2)が作成され活用されてきたが,近年,小児クローン病の治療は大きく進歩しており,2019年に本治療指針3)が改訂された.
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