特集 子どもと漢方―日常診療に役立つ考え方・使い方
6.小児呼吸器疾患
森 蘭子
1
1森こどもクリニック
キーワード:
呼吸器疾患
,
風邪
,
気管支喘息
,
繰り返す気道感染症
,
心因性咳嗽
Keyword:
呼吸器疾患
,
風邪
,
気管支喘息
,
繰り返す気道感染症
,
心因性咳嗽
pp.265-270
発行日 2020年3月1日
Published Date 2020/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001218
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呼吸器症状に漢方薬を用いることで,中枢性鎮咳剤などの処方を減らすことができる.また中枢性鎮咳剤が禁忌である気管支喘息発作にも使用可能である.乾性咳嗽には麦門冬湯,湿性咳嗽には小青竜湯または清肺湯,喘鳴には麻杏甘石湯,のどに引っかかる咳,心因性咳嗽には柴朴湯を用いる.風邪への漢方薬は,病期(ごく初期化~回復期)を見極め,病期と体質に合う処方を用いる.繰り返す気道感染症には,虚証の場合小建中湯,実証の場合小柴胡湯,中間証には柴胡桂枝湯を用いる.気管支喘息には発作時に麻杏甘石湯や五虎湯.非発作時の体質改善に柴朴湯や神秘湯.鼻症状改善に葛根湯加川芎辛夷,辛夷清肺湯を用いる.
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