経験
ロタウイルス感染症脱水患児における重症度評価とその指標
松永 健司
1
,
竹村 亮
2
1南港病院小児科
2ふくろうファミリークリニック
キーワード:
ロタウイルス感染症
,
脱水
,
低ナトリウム血症
,
代謝性アシドーシス
,
重症度指標
Keyword:
ロタウイルス感染症
,
脱水
,
低ナトリウム血症
,
代謝性アシドーシス
,
重症度指標
pp.1093-1097
発行日 2019年6月1日
Published Date 2019/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000954
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ロタウイルス(RV)感染症脱水患児の輸液開始時に臨床的重症度を反映する因子として何が有用であるか,後方視的に検討した.臨床症状の評価は3主徴(嘔吐,下痢,発熱)の程度をRuuskaらの方法に従いスコア化し,スコア総計を臨床的重症度の指標とした.脱水患児111例(年齢中央値2歳2か月)においてスコア総計は,年齢,AST値,BUN値,尿酸値,血糖値などと相関を示さず,血清Na濃度(r=−0.285,p<0.01)や静脈血重炭酸イオン濃度(r=−0.354,p<0.01)と逆相関した.本症脱水患児において血清Na濃度や静脈血重炭酸イオン濃度は臨床的重症度と相関して低下する.
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