特集 小児 一次救急マニュアル─帰宅可能か?二次救急か?判断のための手引き─
❹事故・外因性原因別アプローチ
9.熱中症
佐藤 俊彦
1
1行徳総合病院小児科
キーワード:
脱水
,
重症度分類
,
水分摂取
,
輸液
,
冷却法
Keyword:
脱水
,
重症度分類
,
水分摂取
,
輸液
,
冷却法
pp.825-833
発行日 2019年4月30日
Published Date 2019/4/30
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000891
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ヒートアイランド現象の影響,マスコミの報道や関係各機関の啓発などで熱中症がたびたび取り上げられたことなどの結果,熱中症は救急外来においてcommon diseaseの一つとなっている.本来病院受診を必要としないⅠ度熱中症が多いが,進行性の疾患であるため迅速かつ適切な初期対応ができないと,Ⅲ度熱中症へと進行し,中枢神経への重大な後遺症を残したり死亡したりする例もある.初期対応を行いつつ,帰宅させて良い例,入院が必要な例,そして集中治療が必要な例の判断を迅速にすることが重要である.帰宅可能な条件とは,① 意識が清明,② 経口水分摂取が可能,③ 利尿があり,④ 歩行可能な状態と考える.
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