特集 小児 一次救急マニュアル─帰宅可能か?二次救急か?判断のための手引き─
❷症状別アプローチ
5.アナフィラキシー
井上 祐三朗
1
1千葉県こども病院アレルギー・膠原病科
キーワード:
アナフィラキシー
,
アナフィラキシーショック
,
アドレナリン
,
二相性反応
Keyword:
アナフィラキシー
,
アナフィラキシーショック
,
アドレナリン
,
二相性反応
pp.517-524
発行日 2019年4月30日
Published Date 2019/4/30
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000853
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アナフィラキシーは,「アレルゲン等の侵入により,複数臓器に全身性にアレルギー症状が惹起され,生命に危機を与え得る過敏反応」である.急速に進行するため,複数臓器の所見を迅速に評価し,診断と重症度評価を行う必要がある.アナフィラキシー治療の第一選択薬はアドレナリンの筋肉注射であり,早期の投与が死亡率や入院率を下げることが知られている.治療に反応せず血圧上昇が得られない場合には,高次医療機関へ紹介をする必要がある.症状がいったん改善しても,誘因なく再びアナフィラキシーを発症する「二相性反応」を認めることがあり,注意が必要である.
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