特集 Down症を見つめる
4.血液疾患
嶋田 明
1
1岡山大学病院小児血液・腫瘍科
キーワード:
Down症
,
一過性骨髄増殖症
,
急性巨核芽球性白血病
,
急性リンパ性白血病
,
Down症候群関連骨髄性白血病
Keyword:
Down症
,
一過性骨髄増殖症
,
急性巨核芽球性白血病
,
急性リンパ性白血病
,
Down症候群関連骨髄性白血病
pp.21-24
発行日 2019年1月1日
Published Date 2019/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000727
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Down症の患者にみられる血液疾患として,新生児期の一過性骨髄増殖症(transient abnormal myelopoiesis:TAM)や急性巨核芽球性白血病(acute megakaryoblastic leukemia:AMKL),急性リンパ性白血病(acute lymphoblastic leukemia:ALL)などがある.TAMの多くは自然寛解するが,胎児水腫,肝不全などで死亡する症例もみられる.AMKLは治療強度の減弱化など治療の至適化が図られ,治療成績は著しく向上した.一方ALLは比較的難治で,治療強度の減弱化では問題の解決につながらず,今後の国際共同研究が期待される.Down症では血液疾患にくらべて固形腫瘍の発症率が低いことも知られている.
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