増大号特集 正しく指示する食事指導・食事療法
25.う蝕
内海 明美
1
1昭和大学歯学部スペシャルニーズ口腔医学講座口腔衛生学部門
キーワード:
う蝕
,
歯科疾患
,
予防管理
,
食支援
,
生活習慣病
Keyword:
う蝕
,
歯科疾患
,
予防管理
,
食支援
,
生活習慣病
pp.1567-1574
発行日 2017年11月1日
Published Date 2017/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000240
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う蝕は口腔内の歯垢(プラーク)を構成する細菌が産生する酸によって,歯の硬組織崩壊が生じる感染性病変である.う蝕の成立にはさまざまなモデルが提唱されてきたが,「宿主」「微生物」「食餌性基質」「時間」の4 大因子が揃うことで発症する.近年,乳歯・永久歯とも小児のう蝕有病者率および1 人平均う歯数はともに減少しているが,多数の未処置う蝕のある子どものなかには,養育環境の問題を抱えるケースもあり,小児の口腔状態は,生活環境や家庭環境を反映しているともいえる.歯磨き習慣だけでなく,わが国では,日常の食事や間食の摂取方法,そして就寝時間などの生活習慣がう蝕発症と関連性が高いことから,う蝕は生活習慣病の一つとして捉えることが重要である.
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