最近の海外業績より
日本医科大学小児科学教室 呼吸器
pp.829-832
発行日 2017年8月1日
Published Date 2017/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000095
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背景:環境において微生物多様性が高いことは,とくに農村環境に曝露されている小児の気管支喘息リスクの低下と関連している.農村環境での生活は,動物や植物に多様に接触することが特徴である.しかし,この効果が気道粘膜表面の細菌微生物叢に作用するかどうかは不明である.異なる微生物叢を有するウシや藁に接触するような生活環境は喘息の保護因子として同定されている.さらにほかの複数の研究は,特定の環境微生物またはそれらの細胞壁成分と,小児喘息を含むアレルギー疾患のリスクの低下との関連を示している.今回,細菌叢解析に用いられる,細菌の増幅された16S rRNA 遺伝子断片の高性能配列解読装置を用いて,農村環境でのマットレスダストおよび小児の鼻粘膜サンプルにおける細菌微生物曝露を分析し,気管支喘息との関連を調査した.
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