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特集 小児股関節疾患の診断と治療
大腿骨頭すべり症の診断と治療
Diagnosis and management of slipped capital femoral epiphysis
神谷 庸成
1
Yasunari KAMIYA
1
1あいち小児保健医療総合センター,整形外科
キーワード:
Slipped capital femoral epiphysis
,
Diagnosis
,
Management
Keyword:
Slipped capital femoral epiphysis
,
Diagnosis
,
Management
pp.345-353
発行日 2026年4月1日
Published Date 2026/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000003751
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要旨:大腿骨頭すべり症(SCFE)は思春期早期に生じる股関節障害で,肥満児や内分泌疾患合併例に好発するが,近年はスポーツ活動との関連も示唆されている。本疾患は膝部や大腿遠位の痛みを主訴とする例も多く,診断遅延をきたしやすい。診断の遅れは予後不良の要因となるため,問診の段階で本疾患を鑑別に挙げ,股関節部の理学所見と画像評価を行う必要がある。画像診断では対側も含めた単純X線2方向撮影を必須とし,必要に応じてCTやMRIを追加撮像する。治療は骨端部の安定性(Loder分類)と重症度に基づき選択される。自施設での治療が困難な場合には厳重な免荷と局所安静を図った上で早急に治療可能な医療機関へ紹介する。安定型にはin-situ pinningが標準的治療であるが,重症例では骨切り術も検討される。不安定型は骨頭壊死のリスクが高く,発症24時間以降7日以内(unsafe window)を避けた手術や徒手整復の回避など,慎重な対応が求められる。本疾患の病態とリスクを正しく理解し,早期診断と適切な治療選択が重要である。

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