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特集 内科的疾患と運動器疾患の相互関係
代謝的肥満とサルコペニア
Metabolic obesity and sarcopenia
田村 好史
1
Yoshifumi TAMURA
1
1順天堂大学大学院医学研究科,スポーツ医学・スポートロジー/代謝内分泌内科学
キーワード:
KW insulin resistance
,
Sarcopenic obesity
,
Normal weight metabolically obese
Keyword:
KW insulin resistance
,
Sarcopenic obesity
,
Normal weight metabolically obese
pp.27-30
発行日 2026年1月1日
Published Date 2026/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000003659
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要旨:日本の超高齢社会において,健康寿命延伸は重要な国家的課題である。そのため,脳血管疾患のリスクとなるメタボリックシンドロームなどの代謝障害と,サルコペニア・フレイルに至る筋萎縮の予防が不可欠となっている。サルコペニアのリスクは多因子的で,インスリン抵抗性,糖尿病,低BMIが含まれる。これらの因子はアジア人において共存しやすく,比較的少ない体脂肪量でも2型糖尿病やメタボリックシンドロームを発症する,いわゆる正常体重代謝的肥満者となり,非肥満表現型が必ずしも代謝的に健康ではないことを示している。東京都市部高齢者コホートBunkyo Health Studyにおいて,インスリン抵抗性と筋力低下の共存は無症候性ラクナ梗塞リスクを著明に増加させ,運動機能低下やバランス障害と強く関連していた。代謝異常は脳白質変性とも関連し,中年期から神経代謝障害が始まり,後の運動・認知機能低下に関与する可能性がある。サルコペニア肥満者は特に顕著な認知機能障害を示し,筋肉の健康,代謝,脳の機能を統合した,生涯にわたる予防の重要性が示唆される。

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