がんの栄養治療・栄養指導 いま改めて考え,拓く
【Part1 がんと代謝栄養に関するTOPICS】がんとサルコペニア・サルコペニア肥満,フレイル
角谷 裕之
1
,
杉本 研
1
Hiroyuki Kadoya
1
,
Ken Sugimoto
1
1川崎医科大学高齢者医療センター
pp.705-710
発行日 2025年5月25日
Published Date 2025/5/25
DOI https://doi.org/10.32118/cn146060705
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Key Point
サルコペニアはがん患者の生命予後悪化の要因であり,消化器がん術前のサルコペニアの評価は,合併症発症や予後不良のリスクが高い患者を特定し,その予防策や退院計画を立案するうえで有益である.
老年腫瘍学領域におけるフレイルは,がんが進行性の疾患であることなどから,「積極的な治療適応がないと思われる状態」と定義されることが多く,可逆性が前提の老年医学領域におけるフレイルとは異なる.
身体的不活動は,フレイルのリスクを高めるのみならず,がんのリスクを高めることが明らかにされており,高齢者に積極的な身体活動を促すことは,フレイルだけでなく,がん予防にとっても有益である.

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