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特集 フットケア・足病医療の新時代
日本版足病医の育成
Proposal for training Japanese podiatrists in Japan
菊池 守
1
Mamoru KIKUCHI
1
1順天堂大学医学部附属順天堂医院,足の疾患センター
キーワード:
Podiatrist
,
Training
,
Japan
Keyword:
Podiatrist
,
Training
,
Japan
pp.313-316
発行日 2025年4月1日
Published Date 2025/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000003337
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要旨:足は歩行を支える複雑な器官であり,変形や外傷,血行障害,神経障害,皮膚・爪のトラブルなど多面的な問題が起こりうる。しかし日本の医療は専門領域が疾患や臓器ごとに分かれており,足を包括的に診る仕組みがない。一方,米国ではpodiatristが保存的治療から外科的治療まで総合的に行っている。「日本版足病医」は欧米の模倣ではなく,日本の医療文化を踏まえ,既存の整形外科や形成外科,血管外科,皮膚科などの専門知識を基盤としながら,足全体のプライマリケアを横断的に担う「日本版足病医」を育成すべきである。特に整形外科医が有する足部バイオメカニクスや装具,リハビリテーションなどの知見は,糖尿病性足病変を含む下肢救済領域にも大きく寄与しうる。今後は学会認定専門医制度や臨床研修施設の整備を進め,多職種連携で足病医療の発展を図ることが望ましい。

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