Japanese
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特集 超高齢社会における手外科疾患の治療
Bouchard結節に対する背側進入シリコンインプラント置換術
Silicone implant arthroplasty by dorsal approach for Bouchard nodes
橋詰 博行
1
,
門田 康孝
1
,
小坂 義樹
1
,
山崎 広一
1
Hiroyuki HASHIZUME
1
1笠岡第一病院,整形外科,手外科・上肢外科センター
キーワード:
Bouchard node
,
Silicone implant arthroplasty
,
Dorsal approach
Keyword:
Bouchard node
,
Silicone implant arthroplasty
,
Dorsal approach
pp.1441-1450
発行日 2024年11月1日
Published Date 2024/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000003190
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要旨:Bouchard結節に対する背側進入AVANTA[SBi Silicone]人工指関節(シリコンインプラント)置換術の成績を検討した。対象は過去10年間に手術し,6カ月以上経過観察した77例100指である。年齢は平均69歳(48~90歳),性別は男性14例,女性63例であった。罹患指は示指17指,中指31指,環指42指,小指10指であった。独自に分類した術前X線分類ではnarrowing type 42指,flare type 26指,erosive type 16指,ankylosis type 8指,subluxation type 8指であった。経過観察期間は平均17カ月(6~106カ月)であった。手術適応は,疼痛が強く,関節可動域(ROM)が制限され,日常生活動作(ADL)障害を訴える例としている。手術はPIP関節背側の弓状切開で伸筋腱を縦切開,骨膜下に軟部組織を剝離,関節を展開した。基節骨頭,中節骨底を切除した後,X線透視下にそれぞれリーミングし,全指シリコンインプラントを挿入した。疼痛は全例で消失し,Mayo Clinic scoreではGood 79例,Fair 17例,Poor 4例であった。インプラント破損・再置換例はなかった。背側進入によるシリコンインプラント置換術はすべてのtypeに適応でき,比較的手技が容易で,安定した成績が得られる。
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