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特集 これで完璧! 手の変形性関節症―最新のエビデンスから紐解く―
6.治療
Bouchard結節に対する掌側アプローチを使用したシリコン人工指関節置換術
Silicone implant arthroplasty using volar approach for Bouchard’s nodes
林 洸太
1
,
服部 泰典
1
,
坂本 相哲
1
,
土井 一輝
1
Kota HAYASHI
1
1小郡第一総合病院,整形外科
キーワード:
Bouchard’s nodes
,
Silicone implant arthroplasty
,
Volar approach
Keyword:
Bouchard’s nodes
,
Silicone implant arthroplasty
,
Volar approach
pp.609-616
発行日 2018年4月30日
Published Date 2018/4/30
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000456
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要旨:当院では,Bouchard結節に対して掌側アプローチを用いてシリコン人工指関節置換術を施行している。今回,1年以上経過観察可能であった14例28指の術後成績(疼痛,PIP関節可動域,X線像上での尺屈変形),およびインプラント破損例の検討を行った。疼痛は,術後全例で安静時痛は認めなかった。5年以上経過観察可能であった長期経過例5例10指でのPIP関節の平均可動域は,術前35°から術後1年で53°,術後5年以上で53°であり,可動域の改善は術後1年で定常状態に達していた。尺屈変形は5°以上の増悪が56%の症例でみられたが,インプラント破損との関連はみられなかった。インプラント破損は6指25%に発生,うち1例で尺屈変形増悪のため再置換を行った。破損時期は術後1.5~7年であった。伸展機構の再建が不要なBouchard結節に対しては,早期可動域訓練が可能である掌側アプローチが第一選択と考えられる。
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