1ページ講座 理学療法関連用語~正しい意味がわかりますか?
腱鞘炎
高田 雄一
1
1北海道文教大学人間科学部理学療法学科
pp.57
発行日 2012年1月15日
Published Date 2012/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551102169
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腱鞘炎(tenosynovitis)とは,腱を覆う腱鞘の炎症であり,関節リウマチのような自己免疫によるびまん性浸潤性腱鞘滑膜炎,アミロイド・石灰・尿酸などの沈着に伴う腱鞘滑膜炎,細菌やウイルスによる化膿性腱鞘滑膜炎,腱や腱鞘の肥厚を伴い,ばね指やde Quervain病を生じる狭窄性腱鞘炎がある1).本稿では臨床場面で多く見受けられる手指の狭窄性腱鞘炎(ばね指)とde Quervain病について述べる.狭窄性腱鞘炎は腱鞘が退行性変性を生じ,その厚さを増すか,腱の表面に存在する滑膜が炎症を起こして,腱に対する口径が相対的に狭くなり,その部に腫脹や疼痛,手指の運動障害を生じたものをいう2).
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