Japanese
English
特集 超高齢社会における手外科疾患の治療
増加している高齢者の手外科疾患
Hand disorders in the elderly on the rise
内山 茂晴
1
,
上甲 厳雄
1
Shigeharu UCHIYAMA
1
1岡谷市民病院,整形外科
キーワード:
Elderly
,
Hand disorders
,
Carpal tunnel syndrome
Keyword:
Elderly
,
Hand disorders
,
Carpal tunnel syndrome
pp.1405-1409
発行日 2024年11月1日
Published Date 2024/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000003185
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要旨:超高齢社会のなか,手外科手術件数は増加しているため,手外科医の役割は今後もさらに重要になっていくと思われる。高齢者に対し,低侵襲で早期に日常生活あるいは仕事復帰を可能にするような治療を選択していくことで,自立を促し,ひいては健康寿命の延伸に貢献可能である。代表的な手外科疾患である手根管症候群,ばね指,Dupuytren拘縮,手指変形性関節症,母指CM関節症の概略を述べた。手術を決定するにあたり注意すべき点としては,認知機能低下はもとより内科的合併症を多く抱え,さらに上記疾患はそれぞれを合併していることが多い。すなわち高齢者の主訴の中には複数の手の疾患が関与している可能性があり,一つの疾患の手術を行っても何らかの手の症状が持続することが十分予測される。このような複雑な状況であるため,手術の効果,合併症については,局所麻酔下の日帰り手術であっても,本人はもとより家族への事前説明が重要である。
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