Japanese
English
特集 末梢神経―Current Concept in 2022
Ⅵ.手根管症候群
手根管症候群の保存療法
Non-surgical treatment for carpal tunnel syndrome
宇佐美 聡
1
,
阿部 幸一郎
1
,
河原 三四郎
1
,
稲見 浩平
1
Satoshi USAMI
1
1東京手の外科・スポーツ医学研究所 高月整形外科病院,手外科
キーワード:
Carpal tunnel syndrome
,
Splint therapy
,
Nerve gliding exercise
Keyword:
Carpal tunnel syndrome
,
Splint therapy
,
Nerve gliding exercise
pp.619-625
発行日 2022年4月30日
Published Date 2022/4/30
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002131
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨:手根管症候群の保存療法は多岐にわたるが,国内では生活指導,スプリント療法,ステロイド局所注射,内服治療などが一般的に行われることが多く,職業や生活様式などを考慮しながら保存療法を行う必要がある。また当院では上記と併用して神経滑走運動を主体としたリハビリテーションを導入しており,比較的若年者でoveruseによるものには治療効果が高く,浜田分類grade 1,2に対して適応があると考えている。保存療法は総じて短期成績は良好であるが安定した長期成績の報告は少なく,長期における確実な症状改善を希望する患者には手術を考慮する。また保存療法は単独でなく,それぞれを上手に併用することでより効果の高い治療を提供できると考えるが,保存療法を2~3カ月行っても効果がみられない際も手術を検討する必要がある。
Copyright © 2022, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.