Japanese
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特集 膝蓋大腿関節障害の治療
膝蓋骨不安定症による軟骨損傷に対する治療
Treatment of cartilage injury with patella instability
亀井 豪器
1
,
中前 敦雄
2
,
猫本 明紀
2
,
安達 伸生
2
Goki KAMEI
1
,
Atsuo NAKAMAE
2
1広島大学病院未来医療センター
2広島大学大学院医系科学研究科,整形外科学
キーワード:
Patellofemoral instability
,
Cartilage repair
,
Osteochondral fracture
Keyword:
Patellofemoral instability
,
Cartilage repair
,
Osteochondral fracture
pp.53-60
発行日 2024年1月1日
Published Date 2024/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002842
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要旨:膝蓋骨脱臼患者では半数以上が反復性脱臼に移行する。脱臼回数が多くなるほど,また不安定性が大きいほど軟骨損傷が進行していく。そのため,より早期に膝蓋骨の制動を行うことが重要であり,膝蓋骨制動術(proximal and distal realignment)の習熟が必要である。軟骨損傷に対しては,損傷範囲・ICRS(International Cartilage Research Society)分類のGradeにより方針を決定する。われわれは,ICRS分類Grade Ⅰ/Ⅱ症例は処置を行わずに経過観察,Grade Ⅲ/Ⅳ症例は損傷範囲が4cm2未満であれば骨穿孔術,4cm2以上であれば培養軟骨移植術を行っている。遊離骨軟骨片を伴う骨軟骨損傷症例に対しては,生体吸収性ピンによる遊離骨軟骨片の固定を行う。適応を見極めて手術を行うことで,良好な治療成績の獲得が可能である。
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