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特集 膝蓋大腿関節障害の治療
膝蓋骨不安定症に対する脛骨粗面移行術
Tibial tubercle transfer for unstable patella
小川 宗宏
1
,
岡橋 孝治郎
2
,
田中 康仁
3
Munehiro OGAWA
1
,
Kojiro OKAHASHI
2
,
Yasuhito TANAKA
3
1奈良県立医科大学 スポーツ医学講座
2済生会奈良病院 整形外科
3奈良県立医科大学 整形外科
キーワード:
Unstable patella
,
Distal realignment
,
Tibial tubercle transfer
Keyword:
Unstable patella
,
Distal realignment
,
Tibial tubercle transfer
pp.47-51
発行日 2024年1月1日
Published Date 2024/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002841
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要旨:膝蓋骨不安定症には,膝蓋骨高位,大腿骨顆部形成不全,膝蓋腱の脛骨付着部外方偏位など様々な脱臼素因が存在する。膝蓋骨不安定症に対する手術的治療については様々な方法が報告されているが,複数の脱臼素因を有する患者に対しては内側膝蓋大腿靱帯(MPFL)再建術を代表とするproximal realignmentのみの再建では限界がある。われわれは複数の脱臼素因を有する膝蓋骨不安定症の再脱臼防止には骨性支持の再獲得を目的としたdistal realignmentが不可欠と考え,脛骨粗面を内前下方に移行する脛骨粗面内前下方移行術(MADD法)を実施してきた。本術式は,脛骨粗面の内側移行,遠位移行で膝蓋骨の骨性支持による安定性を獲得できるとともに,前方移行による膝蓋大腿関節圧の増加を防ぐことができ,長期成績も期待できる。
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