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特集 脊椎脊髄領域の画像診断―最新の知識と進歩
Ⅳ.小児脊椎脊髄疾患の画像診断:実践編
脊椎の感染症,炎症性疾患
Infectious and inflammatory diseases in the pediatric spine
中村 直行
1
Naoyuki NAKAMURA
1
1神奈川県立こども医療センター,整形外科
キーワード:
Pyogenic spinal infection
,
Juvenile spondyloarthritis
,
Chronic recurrent multifocal osteomyelitis
Keyword:
Pyogenic spinal infection
,
Juvenile spondyloarthritis
,
Chronic recurrent multifocal osteomyelitis
pp.637-642
発行日 2023年4月30日
Published Date 2023/4/30
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002557
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要旨:本稿で取り扱う疾患の画像診断には,MRIの有用性が極めて高い。その輝度変化が,脊椎構造のどの部分を中心に起きているかなどに着目しながら,臨床経過,血液生化学検査などと併せて診断に結びつけたい。感染性脊椎炎は,初発症状が強い。小児の場合,保存治療にて良好な経過をとることが多く,観血治療を必要とする症例は少ない。若年性特発性関節炎は,症状に時間的,空間的多様性があり,慎重な問診を要する。血液生化学検査も有用である。若年性特発性関節炎(JIA)の場合,頚椎病変の報告が多いが,早期にみられることは少ない。慢性非感染性骨髄炎は,小児の場合,長管骨に多いが,脊椎に生じることもある。椎間板石灰化症は,MRIよりもCT検査の有用性が高い。しかし,小児ゆえの放射線感受性を鑑み,症状軽快後の確認CTは不要と考える。
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