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特集 脊椎脊髄領域の画像診断―最新の知識と進歩
Ⅱ.成人の脊椎脊髄疾患の画像診断
内科疾患による脊髄障害の画像診断
Radiological findings of neurological disorders in the spinal cord
安藤 孝志
1
,
勝野 雅央
2
,
吉田 眞理
3
,
岩崎 靖
3
Takashi ANDO
1
,
Masahisa KATSUNO
2
,
Mari YOSHIDA
3
1日本赤十字社愛知医療センター名古屋第一病院,脳神経内科
2名古屋大学大学院医学系研究科,神経内科学
3愛知医科大学,加齢医科学研究所
キーワード:
Myelopathy
,
Non-traumatic spinal cord injury
,
Magnetic resonance imaging
Keyword:
Myelopathy
,
Non-traumatic spinal cord injury
,
Magnetic resonance imaging
pp.591-597
発行日 2023年4月30日
Published Date 2023/4/30
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002551
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要 旨:様々な内科疾患が脊髄障害の原因となるが,治療により症状の改善や再発の予防が可能な疾患が含まれており,診断を的確に行う必要がある。まず,画像診断を行う前に,発症様式を聴取することが原因疾患の病態を推測する上での参考になる。この発症様式の情報と,矢状断MRIにおいて脊髄病変の長さが3椎体以上かそれ未満かの所見を組み合わせることにより,鑑別疾患をある程度絞り込むことができる。髄内病変は頚髄~馬尾のどこに存在するか,灰白質優位・白質優位・横断性のどのパターンか,白質病変がある場合には部位は前索・側索・後索のどこか,左右対称か非対称か,造影効果の有無などの特徴を確認する。内科的治療が可能な脊髄障害の原因として,多発性硬化症,視神経脊髄炎スペクトラム障害,MOG抗体関連疾患,神経サルコイドーシス,血管内大細胞型B細胞リンパ腫などが挙げられる。適切な診療のために,脊髄障害を担当する外科医と内科医の連携が重要である。
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