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特集 骨粗鬆症と運動器疾患
地域在住高齢女性におけるサルコペニア・フレイルと骨粗鬆症
Sarcopenia, frail, and osteoporosis in community-dwelling older women
金 憲経
1
,
大須賀 洋祐
1
,
小島 成実
1
,
笹井 浩行
1
Hunkyung KIM
1
1東京都健康長寿医療センター研究所,自立促進と精神保健研究チーム
キーワード:
Sarcopenia
,
Frail
,
Osteoporosis
Keyword:
Sarcopenia
,
Frail
,
Osteoporosis
pp.275-281
発行日 2023年3月1日
Published Date 2023/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002480
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要旨:サルコペニア・フレイル・骨粗鬆症は高齢者に多発する身近な徴候である。本来,サルコペニア・フレイル・骨粗鬆症は異なる次元の徴候を捉える概念であるが,本稿では3徴候の関連性について検討した。その結果,フレイルを伴う骨粗鬆症よりはサルコペニアを伴う骨粗鬆症の方がより多様な健康問題を抱えていることが明らかになった。具体的には,下腿三頭筋周囲径が細く,栄養状態が悪く,うつ指標が悪く,60歳以降の骨折が多く,貧血が多くなる傾向である。サルコペニアを伴う骨粗鬆症と有意に関連する要因は,体重,アルブミン値,60歳以降の骨折歴,膠原病歴であった。本稿で得られたこれらの結果から,サルコペニアを伴う骨粗鬆症の予防,または改善策を策定するときには,これらの特徴を十分考慮した上で,適切な体重管理,十分な栄養摂取,高齢期の骨折予防,膠原病の治療が極めて重要なポイントであることが強く示唆された。
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