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特集 末梢神経―Current Concept in 2022
Ⅱ.末梢神経疾患の診断
画像診断
-―エコー―
Ultrasonography of peripheral nerves
中島 祐子
1
Yuko NAKASHIMA
1
1広島大学大学院医系科学研究科,運動器超音波医学
キーワード:
Ultrasonography
,
Entrapment neuropathy
,
Nerve injury
Keyword:
Ultrasonography
,
Entrapment neuropathy
,
Nerve injury
pp.509-519
発行日 2022年4月30日
Published Date 2022/4/30
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002118
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要旨:現時点では,高周波リニアプローブと高解像度の超音波診断装置を用いれば,末梢神経の神経束レベルでの観察や皮下組織内の皮神経の観察も可能である。神経断面の超音波画像はfascicular patternと呼ばれ,黒いツブツブとした蜂の巣状として描出できる。絞扼性神経障害では神経の圧迫と偽神経腫,占拠性病変の確認を行う。腫瘍ではその形態や内部の血流信号の有無は重要な情報となる。神経損傷では連続性が途絶える部位を診断すること,そして部分損傷では神経のどの部位が損傷しているかも判断できる。近年話題の末梢神経の砂時計様くびれは,神経痛性筋萎縮症の亜型と考えられ,前骨間神経麻痺・後骨間神経麻痺の肘周囲の一部の神経束に異常を認めることが多い。末梢神経疾患の画像診断として,超音波検査は非常に有用性が高く,病態がわかれば適切な治療選択に結びつくため,診療に欠かせないモダリティである。
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