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特集 肘関節鏡視下手術のテクニック
重度拘縮肘に対する関節鏡視下手術
Arthroscopic surgery for severely stiff elbow
轉法輪 光
1
,
宮村 聡
1
,
大浦 圭一郎
2
,
島田 幸造
1
Ko TEMPORIN
1
,
Keiichiro OURA
2
1地域医療機能推進機構大阪病院,整形外科
2大阪急性期・総合医療センター,整形外科
キーワード:
Stiff elbow
,
Arthroscopy
,
Arthrolysis
Keyword:
Stiff elbow
,
Arthroscopy
,
Arthrolysis
pp.413-420
発行日 2022年4月1日
Published Date 2022/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002093
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要旨:重度拘縮肘の手術治療は,従来では大きく展開する観血的手術が用いられてきたが,近年では関節鏡手術が広がっており,より低侵襲な手法として期待されている。その手術適応は,関節内病変が主な原因であり,関節面の適合性がある程度維持されている症例である。術前に画像検査を行い,拘縮の原因を把握する必要がある。関節鏡手術では,関節内の線維化や滑膜炎の除去,遊離体の摘出,骨性インピンジメントの除去,肥厚した関節包の切除,一部の筋肉の剝離などを行う。必要に応じて内側小切開での尺骨神経や内側側副靱帯後斜走線維の処置や,橈骨頭切除形成術を追加する。重度拘縮肘に対する関節鏡手術は,作業スペースが非常に狭いために手技上の難易度が高く,また神経損傷などの合併症の危険性もあるため,関節鏡手術に十分習熟した上で臨む必要がある。
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