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特集 整形外科領域におけるリアルワールドデータを用いた研究
日本人工関節登録制度
The Japan Arthroplasty Register
秋山 治彦
1
Haruhiko AKIYAMA
1
1岐阜大学大学院医学系研究科,整形外科学
キーワード:
Arthroplasty register
,
National registry
,
Japanese Orthopaedic Association National Registry(JOANR)
Keyword:
Arthroplasty register
,
National registry
,
Japanese Orthopaedic Association National Registry(JOANR)
pp.1497-1503
発行日 2021年11月1日
Published Date 2021/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001937
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要旨:日本人工関節登録制度は,2020年3月末で登録の運用母体が日本整形外科学会症例レジストリー(JOANR)に移管されたが,それまでに登録施設は約2,000施設,登録率も2018年には60%程度まで増加した。人工関節登録はJOANRにおける必須義務項目として継承されている。人工関節登録には,① その国全体での疾患の把握,② インプラント情報の収集,③ インプラントおよび手技の成績評価,④ 成績の良いインプラントおよび手術手技の普及,⑤ 成績不良インプラントの排除,⑥ 合併症調査,⑦ 医師および病院へのフォードバック,⑧ インプラント企業へのフィードバック,⑨ 成績やデータの国別比較や国際協力,という普遍的,総括的な意義がある。JOANRにおいて,2020年度は,人工股関節全置換術(THA)60,590症例,人工膝関節全置換術(TKA)/人工膝関節単顆置換術(UKA)/膝蓋大腿関節置換術(PFA)71,359症例,人工肩関節全置換術(TSA)3,904症例が登録され,national registryとして認知される登録率が確保されている。今後はこれらのデータが,人工関節のリアルワールドエビデンスとして有益に利活用されることを願っている。
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