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特集 運動器のバイオメカニクス―Cutting Edge 2021:新しい解析手法と知見
Ⅳ.骨・軟骨・細胞
骨微細構造からみた骨粗鬆症の病態解析
Bone microstructural analysis of osteoporosis
千葉 恒
1
,
尾崎 誠
1
Ko CHIBA
1
1長崎大学大学院医歯薬学総合研究科,整形外科学
キーワード:
Osteoporosis
,
Bone microstructure
,
High resolution peripheral quantitative CT(HR-pQCT)
Keyword:
Osteoporosis
,
Bone microstructure
,
High resolution peripheral quantitative CT(HR-pQCT)
pp.639-643
発行日 2021年4月30日
Published Date 2021/4/30
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001721
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要旨:HR-pQCTは,末梢骨用の定量的CTであり,その高い解像度(ボクセルサイズ61μm)により,骨密度測定のみでなく,皮質骨と海綿骨に分けた骨微細構造の解析および有限要素法による予想骨強度の解析が可能である。HR-pQCTを用いて閉経後骨粗鬆症などの病態解析が行われている。女性は加齢に伴い,海綿骨では骨梁が減少し海綿骨骨密度が減少する。皮質骨では特に閉経後に多孔化が進行し,皮質骨の骨内膜面が海綿骨化することで,皮質骨の厚みが減少する。それらの結果,骨全体としての剛性や破壊強度が低下する。骨粗鬆症治療薬の効果をHR-pQCTを用いて解析した論文はまだ多くないが,テリパラチドでは海綿骨の増加と皮質骨多孔性の増加が,デノスマブでは皮質骨の骨密度の増加が報告されている。
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