Japanese
English
特集 半月板—Save the Meniscus
Ⅳ.外側半月板の治療
外側半月板前節損傷の病態,診断とその治療
Characteristics, diagnosis, and treatment of anterior horn tears of the lateral meniscus
萩野 哲男
1
,
落合 聡司
2
,
千賀 進也
2
,
山下 隆
2
,
齋藤 正憲
2
,
重橋 孝洋
2
Tetsuo HAGINO
1
,
Satoshi OCHIAI
2
1独立行政法人国立病院機構甲府病院(病院長),スポーツ・膝疾患治療センター
2独立行政法人国立病院機構甲府病院,スポーツ・膝疾患治療センター
キーワード:
Lateral meniscus
,
Anterior horn
,
Meniscal tear
Keyword:
Lateral meniscus
,
Anterior horn
,
Meniscal tear
pp.625-631
発行日 2020年4月30日
Published Date 2020/4/30
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001282
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨:スポーツ活動に伴う半月板損傷は頻度が高く,その多くは半月板後節に発生する。われわれの経験では1,757例1,869膝の全半月板損傷のうち外側半月板前節単独損傷は20例20膝(1.1%)のみで,靱帯損傷のない安定膝における外側半月板前節の単独損傷はまれである。本損傷はキック動作を行うフットボール選手に多く発生し,その訴えは膝関節外前面の疼痛,膝伸展時,特にボールをキックした際の疼痛や荷重伸展時の疼痛で,関節鏡所見ですだれ状断裂や縦断裂が特徴的である。保存的治療で症状が改善しない場合は鏡視下手術を選択するが,半月板損傷に対する手術において現在でも切除術の頻度は高く,縫合術を行っても治癒せずに再手術に至る症例も少なくない。しかし外側半月板前節の修復の重要性が指摘され,可能な限り半月板修復術を行い,半月板を温存するべきである。
Copyright © 2020, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.