臨床医の放射線線量管理―放射線防護の基礎知識・5
IVR
大野 和子
1
1京都医療科学大学
pp.742-744
発行日 2011年11月15日
Published Date 2011/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1428100496
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はじめに
本連載の第2回で,透視の線量管理は医師にかかっているというお話をしました.今回は,透視技術を治療に応用したIVRの線量管理についてです.IVRは,開胸・開腹手術,全身麻酔という大きな身体侵襲を回避可能としました.その一方で,長時間の透視による副作用が問題となっています.IVRには主に透視下とCTガイド下がありますが,いずれもデジタル撮影装置です.装置の容量(X線出力,画像保存容量など)に余裕があるので,画質や手技を優先させすぎると,患者さんに思いもよらない大線量を照射してしまうおそれがあります.
安全な利用には,装置を使用する側の知識が必要です.本稿では,日本医学放射線学会など,13の学会と医療放射線防護連絡協議会からの共同発表となった,IVRに伴う放射線皮膚障害の防止に関するガイドラインおよび測定マニュアルの内容(図1)をふまえてお伝えします.
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