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特集 肉ばなれの病態と治療
肉ばなれに対する高気圧酸素(HBO)療法
-—ラグビーにおける自験例を中心に—
Hyperbaric oxygen therapy for muscle strain injury
武田 秀樹
1
Hideki TAKEDA
1
1NTT東日本関東病院,スポーツ整形外科
キーワード:
Muscle strain injury
,
Hyperbaric oxygen therapy
,
Sports injury
Keyword:
Muscle strain injury
,
Hyperbaric oxygen therapy
,
Sports injury
pp.383-389
発行日 2020年4月1日
Published Date 2020/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001239
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要旨:肉ばなれはあらゆるスポーツにおいて起きる損傷であり,重度の損傷の場合,治療にかなりの時間を要することが多い。高気圧酸素療法は主に血漿中の溶解型酸素を増加させることにより損傷した組織の低酸素状態を改善させ,新たな組織の生成を促進し治癒機転を促すことが知られている。この治療をスポーツにおける肉ばなれに適応することにより早期に治癒し,スポーツ復帰させることができる。自験例ではラグビー選手のハムストリングや下腿三頭筋の肉ばなれに対し,過去の報告に比べ早期に復帰できた可能性が示唆された。今後は,この治療法がさらに普及し,様々なスポーツ種目や損傷筋に応用されることにより,治療法やプロトコルなどが洗練されていくことを期待している。
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