Japanese
English
臨床
高エネルギー外傷時の整形外科外傷は肥満による影響を受けるのか?
Does obesity affect orthopaedic trauma severity in high energy trauma patients?
大石 遼太郎
1
,
出口 正男
1
,
加藤 光朗
2
,
長谷川 弘晃
1
Ryotaro OISHI
1
,
Mitsuro KATO
2
1長野赤十字病院,整形外科
2同上,リハビリテーション科
キーワード:
High energy trauma
,
Obesity
,
Orthopaedic trauma
Keyword:
High energy trauma
,
Obesity
,
Orthopaedic trauma
pp.333-339
発行日 2020年3月1日
Published Date 2020/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001221
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要旨:高エネルギー外傷による四肢・骨盤・脊椎外傷などの整形外科外傷が,肥満によって影響を受けるかどうかを調べるために当院の高エネルギー外傷例を後ろ向きに検討した。420例の対象を腹囲とBMIの値で分類し,ISS,四肢・骨盤・脊椎外傷数,開放骨折数,多発外傷数,手術施行数,死亡数を比較検討したところ,痩せ型の患者では脊椎外傷が起こりやすい傾向にあったが,肥満患者では外傷の頻度や重症度への影響を認めなかった。肥満患者では外傷が体表所見に反映されにくく診断が遅れることがあるが,高エネルギー外傷においては,肥満患者でも同等以上の頻度,重症度で整形外科外傷をきたすことを念頭に置いておかなければならない。また,一般的に肥満患者の手術加療ではその関連合併症のリスクが上昇するといわれており,肥満患者の高エネルギー外傷では初期対応から,整形外科外傷の可能性を念頭に種々の合併症まで考慮した対応が必要といえる。
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