Japanese
English
論説
Balloon kyphoplasty後の続発性骨折
Secondary fractures after balloon kyphoplasty
五味 基央
1
,
中原 大志
1
,
眞島 崇史
1
,
櫻本 浩司
1
,
野尻 英俊
2
,
石島 旨章
2
M. Gomi
1
,
D. Nakahara
1
,
T. Majima
1
,
H. Sakuramoto
1
,
H. Nojiri
2
,
M. Ishijima
2
1東京臨海病院整形外科
2順天堂大学整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Tokyo Rinkai Hospital, Tokyo
キーワード:
balloon kyphoplasty
,
secondary fracture
,
sacral slope
Keyword:
balloon kyphoplasty
,
secondary fracture
,
sacral slope
pp.825-829
発行日 2022年7月1日
Published Date 2022/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei73_825
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は じ め に
近年,高齢者の増加とともに骨粗鬆症性椎体骨折(osteoporotic vertebral fracture:OVF)が増加している.その多くは保存的治療で良好な経過をたどり治癒していくが,疼痛の改善が乏しい場合や不安定性が強く早期に著明な椎体圧潰の進行が予測される場合には手術的治療が選択される.その一つにballoon kyphoplasty(BKP)があり,低侵襲かつ除痛に有効な治療法である.しかし,その適応は,「十分な保存的治療で改善が認められない症例」となっており,明確な定義はされていない.
BKPにはセメントの漏出や隣接椎体の続発性骨折など,手術的治療に特有の合併症の問題がある.セメント漏出に関しては,前壁欠損例や後壁損傷例にBKPを行わないことである程度の予防策は講じられるが,BKP続発性骨折に関しては保存的治療より発生率が高いとも考えられている.その原因についてもさまざまな考察がなされているが,現状,統一した見解がない.
受傷早期のMRI T2強調画像で低輝度広範型のOVFは早期に椎体圧潰が進行し予後不良である1).そのため当院では,受傷早期のMRI T2強調画像で低輝度広範型のOVF患者に対して早期よりBKPを行っている.われわれは,BKPに伴う続発性骨折の危険因子を検討した.
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