整形外科手術 名人のknow-how
舟状骨骨折のプレート固定
-―ロッキング・プレートを用いた舟状骨骨折・偽関節手術―
川崎 恵吉
1
Keikichi KAWASAKI
1
1昭和大学医学部,整形外科学講座
pp.666-671
発行日 2018年5月1日
Published Date 2018/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000473
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舟状骨骨折は,当初は患者本人のみならず初診医に気づかれずに放置されて偽関節に陥ったり,また手術を行ってもほとんどに軟骨面を有し,小さくて複雑な三次元形状,そして血流の問題からも骨癒合が得られない症例もある。Herbert1)らがheadless screwを考案してから,その手術方法は一変し,現在では新鮮骨折および偽関節に対してもgold standardな治療となりつつある。しかし最近,舟状骨にもlocking plate(APTUS® hand system,MES社)が使用可能となり,注目が集まっている。本プレートは,0.8mmとプレートが薄く,関節軟骨に干渉しない上に,TriLock systemという全方向へ15°の自由度を持つpolyaxial locking plate(PLP)であり,その有用性は高い(図1)。
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