特集 創外固定でなければできない治療
扉
岡﨑 裕司
pp.134-134
発行日 2018年2月1日
Published Date 2018/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000335
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創外固定の代表,イリザロフ法は1950年代に西シベリアのクルガンで作られたリング型創外固定器から生まれた。単純骨折の治療を皮切りに現在では重度開放骨折,粉砕骨折,関節近傍骨折,関節リウマチなど骨粗鬆症性骨折等,いわゆる難治骨折治療には今や不可欠な固定方法である。それまで不可能であった骨の安定した三次元的自由度の移動に加え,経時的な自由度も加わり個々の症例に応じた治療を可能とした。本邦でも1980年代後半以降,軟骨無形性症をはじめとした単純脚延長が果敢に行われた。この貴重な経験は,四肢脊椎の変形矯正,骨切り術,関節固定術,腫瘍切除後の四肢再建,高度軟部組織拘縮の解除,牽引関節形成術,皮膚延長,血流再建術,感染性偽関節における骨移動術など多岐にわたる応用へと繋がってきた。
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