新しい医療技術
近赤外光・テラヘルツ光を用いた新しい体外診断法
大山 慎太郎
1
,
平田 仁
1
1名古屋大学医学部医学系研究科,手の外科
キーワード:
Terahertz light
,
Near-infrared light
,
Medical imaging
Keyword:
Terahertz light
,
Near-infrared light
,
Medical imaging
pp.1611-1616
発行日 2017年12月1日
Published Date 2017/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000243
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要旨:電波と光波の中間の領域帯に位置するテラヘルツ光(THz 光)や近赤外光は分子や成分に特徴的な吸収帯域を有し,成分定量評価や分子特異性を持った画像診断に適しており,また低侵襲性という医療利用に有用な特性を備えている。テラヘルツ光は近年実用化に向けて著しい進歩のある領域であり,立体配座の識別が重要な創薬に既に使われているが,臨床応用としてギプスや包帯を透過し皮膚の状態や創傷の性状評価に活かそうとする研究の報告がある。また,近赤外光は機器が普及しており,技術的にも成熟している。高い生体透過性を活かした生体浅層の非侵襲的な物性評価に応用することができ,表皮〜骨までの体の浅層を扱う整形外科領域に非常に有用であり,骨癒合や骨代謝,皮下の血流などを観察する研究が行われている。
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