特集 脊椎関節炎の診断と治療
序文
門野 夕峰
1
pp.1444-1444
発行日 2017年11月1日
Published Date 2017/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000203
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ここ数年で強直性脊椎炎(ankylosing spondylitis;AS),乾癬性関節炎(psoriaticarthritis;PsA)などの疾患を包括する疾患概念である脊椎関節炎(spondyloarthritis;SpA)の認知度が高まってきている。全身性に四肢や脊椎などに炎症症状がみられ,関節リウマチ(rheumatoid arthritis;RA)との鑑別を要する疾患群である。RA では抗シトルリン化タンパク抗体やリウマトイド因子など自己抗体が特異的とされるが,SpA では陰性のことが多い。従来では血清反応陰性脊椎関節症というスペクトルで捉えられていた。現在では自己抗体の有無という血清学的異常よりは,関節近傍にある腱や靱帯付着部における付着部炎が病態の主体である考えのもとにまとめられてSpA と呼ばれるようになった。
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