特集 画像診断レポート ここだけは落とせない!主治医に伝えるべきポイント
第7章 腎泌尿器
2 腎盂尿管/膀胱腫瘍
宗近 次朗
1
,
金井 貴宏
1
,
佐伯 美帆
1
,
三好 布季子
1
,
阿部 亮介
1
,
甲斐 亮三
1
,
清野 哲孝
1
,
扇谷 芳光
1
1昭和大学医学部 放射線医学講座
キーワード:
腎盂尿管癌
,
膀胱癌
,
VI-RADS
Keyword:
腎盂尿管癌
,
膀胱癌
,
VI-RADS
pp.1471-1482
発行日 2022年10月31日
Published Date 2022/10/31
DOI https://doi.org/10.18888/rp.0000002144
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腎盂尿管癌は尿路上皮粘膜より発生し,90%以上は尿路上皮癌である1)。同じ尿路上皮から発生する膀胱癌に比してまれであり,全尿路上皮腫瘍の5%を占めるとされる。50~70歳代に多く発生し,男性が女性の2倍である2)。腎盂尿管癌は腎盂,尿管,膀胱に多発する傾向があり,尿路全体を評価することが必要である。検査法としては,CT urography(CTU)が第一選択であり,検出感度は91~97%と報告されている3)4)。特に尿路上皮癌の高リスクである40歳以上の肉眼的血尿患者や腎盂・尿管・膀胱癌の既往がある場合にはCTUが強く推奨される5)。MRIは組織コントラストには優れるが空間分解能ではCTよりも劣っており,腸管や呼吸運動によるアーチファクトの影響も受けやすく,MRIはヨード造影剤アレルギーなどで造影CTが施行できない場合の代替検査として施行される。
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