連載
今月の症例
大平 健司
1
,
難波 咲江
1
,
寺崎 元將
1
,
堀越 琢郎
1
,
那須 克宏
1
,
小出 尚史
2
,
吉本 芽生
2
,
横手 幸太郎
2
1千葉大学医学部付属病院放射線科
2同内分泌代謝・血液・老年内科学
キーワード:
嗅神経芽細胞腫
,
異所性ACTH産生腫瘍
,
オクトレオスキャン
Keyword:
嗅神経芽細胞腫
,
異所性ACTH産生腫瘍
,
オクトレオスキャン
pp.223-226
発行日 2022年2月10日
Published Date 2022/2/10
DOI https://doi.org/10.18888/rp.0000001856
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画像所見 腹部単純CT(図1)では両側副腎の腫大を認める(A→)。副腎の形態は保たれており全体に腫大したような形態となっている。副腎内部に出血や石灰化は認められない。胸腰椎CTでは骨梁が粗ぞうで骨粗鬆症性変化が示唆される。また,第7胸椎,第1腰椎に圧迫骨折が認められる(B→)。理学初見と画像所見からクッシング症候群が疑われ下垂体腫瘍の精査のために頭部MRIを施行した(図2)。下垂体には明らかな腫瘍は認められなかったが,鼻腔に占拠性病変が認められた(☆)。両側上顎洞,篩骨洞,蝶形骨洞には著明な粘膜肥厚があり二次性の副鼻腔炎となっている(*)。オクトレオスキャン®では鼻腔に集積を認める他に両側ルビエールリンパ節にも集積亢進があり,リンパ節転移が示唆される(図3)。
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