特集 内分泌Up To Date
間脳・下垂体
Cushing症候群
矢嶋 由紀
1
1東都文京病院総合健診センター
キーワード:
Cushing症候群
,
Cushing病
,
異所性ACTH産生腫瘍
Keyword:
Cushing症候群
,
Cushing病
,
異所性ACTH産生腫瘍
pp.2417-2422
発行日 2019年12月1日
Published Date 2019/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika124_2417
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Summary
▪Cushing症候群は慢性の高コルチゾール血症により,満月様顔貌・中心性肥満・野牛肩・赤色皮膚線条などの特異的な身体的症候,高血圧・糖尿病・骨粗鬆症などの非特異的症候を呈する疾患の総称である.
▪診断は,まず病歴・服薬歴を詳細に聴取し,外因性グルココルチコイド過剰による医原性Cushing症候群を除外する.
▪副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)が測定感度以下であればACTH非依存性(副腎性)Cushing症候群,ACTHが測定可能であればACTH依存性Cushing症候群(下垂体腫瘍によるCushing病あるいは異所性ACTH産生腫瘍)である.
▪副腎性Cushing症候群は副腎摘出術,Cushing病は経蝶形骨洞下垂体腺腫摘出術が治療の第一選択である.再発例や手術不能例では薬物療法や放射線療法が行われる.
© Nankodo Co., Ltd., 2019