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紛らわしい画像所見は診断を難しくさせるひとつの要因であるが,実際に臨床を行っていれば「日常的」に経験することである。これはまれな疾患だけでなく,梗塞や転移性腫瘍などの一般的な疾患,単に解剖などについても当てはまることで,特に珍しいことではない。漫然と読影しているとわずかな所見の違いに気づかないことや,その軽微な「紛らわしさ」を無視していることもある。しかし,「紛らわしさ」が診断で重要なこともあり,その微妙な違いや共通点をみいだすことができれば画像診断の質を向上させることができると思われる。
「紛らわしい」所見に惑わされて診断を大きく間違い,鑑別診断から正しい答えを除外しまうと深刻な問題となることもある。実際は画像のみで最終的な判断をすることはほとんどないと思われるが,本稿では中枢神経系の炎症性疾患(感染や自己免疫性疾患)で,自分自身が体験した紛らわしい所見について症例を挙げて述べる。
Several different pathological states can share one imaging finding. When such common finding is characteristic and relatively rare, it will be more difficult to diagnoses correctly by discriminating each other. In this article, we describe several inflammatory disease cases with confusing imaging findings including abscess-like allergic postoperative inflammation, abscess-like demyelination, glioma-like demyelination, and invasive aspergillosis of the optic canal with localized sinusitis.
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