特集 泌尿器の画像診断と放射線治療
放射線治療
前立腺癌の重粒子線治療
河村 英将
1
1群馬大学大学院 腫瘍放射線学
キーワード:
前立腺癌
,
重粒子線治療
Keyword:
前立腺癌
,
重粒子線治療
pp.1613-1619
発行日 2017年10月20日
Published Date 2017/10/20
DOI https://doi.org/10.18888/rp.0000000177
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重粒子とは炭素やネオン,アルゴンなどの原子番号が大きな原子のイオンをいう。これらのイオンを加速器で加速して治療に用いることを重粒子線治療という。粒子線治療についてのParticleTherapy Co—Operative Group(PTCOG)のまとめによると2015 年末までに粒子線を用いた治療を受けた患者の総数はおよそ15 万人に達する1)。使用された粒子としては陽子線が最も多く,全体の85%を占めるが,次いで多いのが炭素線で全体の12%強を占め,この2 種類以外の荷電粒子線は現在ほとんど治療に用いられていない。すなわち,重粒子線として治療に用いられているのは実質的には炭素線のみであり,現在のところ重粒子線治療と炭素線治療はほぼ同義に使われている。
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