特集 心臓サルコイドーシスの画像診断―病態・臨床からみた考え方―
心臓サルコイドーシスの病理 病理組織診断の意義と展望
今中 恭子
1
,
廣江 道昭
2
1三重大学大学院医学系研究科 修復再生病理学
2国立国際医療研究センター 循環器内科
キーワード:
サルコイドーシス
,
マクロファージ
,
慢性炎症
,
心筋生検
Keyword:
サルコイドーシス
,
マクロファージ
,
慢性炎症
,
心筋生検
pp.903-911
発行日 2017年7月10日
Published Date 2017/7/10
DOI https://doi.org/10.18888/rp.0000000054
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サルコイドーシスは,多臓器・組織に非乾酪性類上皮細胞肉芽腫を形成する原因不明の全身性疾患である。一般には予後良好と考えられているが,本邦では,心臓サルコイドーシスの頻度が高く,心不全,致死的不整脈などを併発する予後不良な疾患として捉えられている。したがって,早期診断による早期治療を行うために診断法や診断指針の確立が重要である。2015 年に日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会から“サルコイドーシス診断基準と診断の手引き”1)が,2017 年に日本循環器学会などにより“心臓サルコイドーシス診療ガイドライン”2)が作成されているので参考されたい。本稿では,心臓サルコイドーシスの病理組織学的特徴,病理組織診断の課題,画像modality との組み合わせた診断の重要性について論ずる。
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