特集 困難症例に対する消化器内視鏡外科手術(食道・胃)
食道胃接合部癌手術における経裂孔下縦隔リンパ節郭清のコツ
木下 敬弘
1
,
梅宮 亜弓
1
,
寺嶋 大貴
1
,
下永 晃一郎
1
1国立がん研究センター東病院胃外科
キーワード:
食道胃接合部癌
,
下縦隔リンパ節郭清
,
経裂孔アプローチ
Keyword:
食道胃接合部癌
,
下縦隔リンパ節郭清
,
経裂孔アプローチ
pp.1819-1825
発行日 2025年11月15日
Published Date 2025/11/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000004714
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食道胃接合部癌は胸腹境界部に位置するその解剖学的特徴から,手術アプローチが複雑である。現行のガイドラインでは臨床的食道浸潤長から,手術アプローチやリンパ節郭清範囲を選択することがアルゴリズムで推奨されている1)。臨床的食道浸潤長が4 cmを超える場合は,上中下縦隔リンパ節郭清を伴う食道癌に準じた手術が推奨される。一方,臨床的食道浸潤が2.1~4.0 cmの場合はNo.110(胸部下部傍食道リンパ節)を中心とした下縦隔リンパ節郭清が行うことが推奨され,経裂孔アプローチあるいは経胸アプローチ併用が選択される。また,臨床的食道浸潤が2 cm以下の場合も,切除断端陰性が十分に確保される範囲の食道に付着するNo.110の郭清が,経裂孔アプローチを用いて行われる。

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