特集 内視鏡外科手術に必要な局所解剖─食道・胃
胸腔鏡下食道胃接合部癌手術に必要な下部食道周囲の局所解剖
大幸 宏幸
1
,
小熊 潤也
1
,
藤田 武郎
1
,
藤原 尚志
1
,
石山 廣志朗
1
1国立がん研究センター食道外科
キーワード:
食道胃接合部癌
,
下縦隔リンパ節郭清
,
胸腔鏡
Keyword:
食道胃接合部癌
,
下縦隔リンパ節郭清
,
胸腔鏡
pp.869-872
発行日 2020年5月15日
Published Date 2020/5/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000001714
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腫瘍中心が食道胃接合部(esophagogastric junction;EGJ)から2 cm以内の腺癌と扁平上皮癌のリンパ節転移に関する前向き臨床試験が日本食道学会と日本胃癌学会の合同で行われ,腫瘍の食道浸潤長別にリンパ節郭清の至適範囲が推奨された1)。下部食道リンパ節として記載のあるNo.110,111,112の郭清推奨度を食道浸潤長別にみると,浸潤長が4 cm以上の場合は3部位すべての郭清,2.1~4.0 cm未満であればNo.110のみの郭清が推奨され,2.0 cm以下では郭清の必要はないことが示された。また,アプローチ法については,食道浸潤長が4 cm以上では胸腔鏡を含めた開胸アプローチが,2.0 cm以下では経裂孔アプローチが推奨された。
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