特集 ロボット支援膵切除術をマスターする
ロボット支援膵頭十二指腸切除術における膵胃吻合のコツ
伊地知 徹也
1
,
川崎 洋太
1
,
山崎 洋一
1
,
大井 秀之
1
,
又木 雄弘
1
,
大塚 隆生
1
1鹿児島大学消化器外科
キーワード:
ロボット支援膵頭十二指腸切除
,
膵胃吻合
Keyword:
ロボット支援膵頭十二指腸切除
,
膵胃吻合
pp.1521-1527
発行日 2025年9月15日
Published Date 2025/9/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000004628
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膵頭十二指腸切除術(pancreatoduodenectomy;PD)は高難度手術であり,多臓器合併切除に加え再建も必要である。とくに膵消化管吻合による膵液瘻は比較的頻度の高い難治性合併症であり,時に致死的となるためさまざまな工夫が試みられている。再建法として膵腸吻合を選択する施設が多いが,当科では膵胃吻合を基本としており,膵液瘻が重篤化しない傾向にあることや,術後長期の生理機能面でも許容できることを報告している1, 2)。2013年に胃後壁・膵貫通水平マットレス吻合(twin square wrapping;TSW)法を考案し,少ない運針数で膵断端を簡便かつ確実に被覆することが可能となった3)。

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