特集 巨大後腹膜腫瘍に対する治療戦略と手術
7.再発をきたした後腹膜腫瘍に対する再切除
小野 嘉大
1
,
小林 光助
1
,
大庭 篤志
1
,
伊藤 寛倫
1
,
井上 陽介
1
,
髙橋 祐
1
1がん研有明病院消化器外科
キーワード:
後腹膜脂肪肉腫
,
局所再発
Keyword:
後腹膜脂肪肉腫
,
局所再発
pp.331-337
発行日 2025年3月15日
Published Date 2025/3/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000004310
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後腹膜肉腫は希少腫瘍であり,全悪性腫瘍の0.15%程度,肉腫の15%程度をとされている1)。そのため,まとまった症例での報告が少なく,施設間で治療方針に隔たりがあるのが現状である。外科切除を第一としているが,実際の切除の有用性,放射線治療の追加についてはいまだ議論の尽きないところである。外科切除に関しても,症例の難度によって切除可能とする施設もあれば,切除を断念する施設もあり,施設間隔差が大きく,近年はサルコーマセンターなどを開設することで集約化する動きがあり,実際にhigh volume centerにおける手術が推奨されている2, 3)。また,治療方針の決定には,腫瘍内科,放射線科,外科を含めたMDT(multidisciplinary team)によるカンファレンスが推奨される。
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